園日記

フェスタの楽しみ方⑤ その時にしか作れない作品を飾ることに意味がある。

年少さんが11月に描いたサツマイモの絵。

私はこの絵が大好きなのです。

何故ならば、サツマイモ掘りの心情が作品に素直に表れているから。

 

一般的にポジティブな感情は暖色で大きく描き、ネガティブな感情は寒色で小さく描く傾向にあると言われます。

今年の年少さんは手が汚れることを嫌がる子が多かったからか、小さく描く子が何人もいました。

 

幼児期に手の汚れを気にするというのは、よくあること。

サツマイモを収穫するという喜びよりも手の汚れの嫌悪感が上回るというのも、当然有り得る事です。

小さく描かれた自信なさげなサツマイモの絵も、『汚れる事を嫌がっていた時期に描いたサツマイモの絵』だと捉えると、

二度と描けない貴重な絵だと感じていただけると思います。

 

他学年も作物収穫後に絵の具で絵を描く機会はあります。

年中きく組の部屋に飾られている大根掘りの絵もぜひご覧ください。

彼らの作品からは「大きな大根を掘ったんだ」という達成感がにじみ出ています。

 

我々は日々の保育から泥団子づくりや砂場遊びを日常的に行っております。

日々の経験から手が汚れる事への嫌悪感が払拭された時、彼らの作風は一変します。

ダイナミックな絵を描けるようになってからこの時期のサツマイモの絵をもう一度ご覧になると、彼らの心境の変化や成長を一段と感じられるでしょうね。