園日記

6月23日(水) リアル

11時過ぎに、突然豪雨が降った水曜日。

ひよこらんどのジャガイモ掘りがありましたが、何とか行えて良かったです。

お土産のジャガイモ、ご賞味下さい。

しつこいようですが、オススメはポテトチップス。

スライサーで薄く切って揚げると、とても美味しいですよ。

 

ホールに移動した年長さんのお店屋さんごっこ。

今日は店員さんの役割分担を決め、実際に店員と客に分かれて遊んでみました。

 

すると、新たな課題が次々と現われてきたようです。

「箸が無いと、熱いつみれ汁は飲めないよ」

「お寿司のバランスが悪いから、崩れて落ちちゃう」などと意見交換が活発に行われていたので、まだまだ発展していきそうですね。

 

さて、お店屋さんごっこの会場がホールに移動してから連日その様子を園日記で紹介していますが、ご覧の皆様はその様子をどうお感じでしょうか?

「おぉ~スゴい作品だな」というよりは、「何これ・・・、テープがベタベタだし、見映え悪いな・・・。」と感じられる方が多いと思います。

こちらは、魚をさばくための調理台。

サランラップの芯四本でかろうじて立っているので、段々バランスがおかしくなってきました。

こちらは、ガムテープの跡だらけの冷蔵庫。

安定感に乏しく、今日も絶妙なバランスで壁に寄りかかっています。

 

子どもたちの意見のみで進めていくのが上田名幼稚園の活動ですが、それだけで成立させるには沢山の時間が必要になります。

冷蔵庫一つを作るのにも、何を使って作るか、どれくらいの大きさにするか、何で貼るか、何色に塗るか、と話し合うことは沢山あります。

話し合いがまとまっていざ作業を進めてみても、段ボールが思うように切れなかったり、ガムテープで上手にくっつけられなかったりと失敗を重ね、

その都度原点に立ち返ってもう一度話し合いを始めます。

 

調理台も冷蔵庫も、我々大人がより良い方法を教えれば、もっと手軽に、丈夫で格好いいものは作れたでしょう。

ただ、我々が一言何かアドバイスをした瞬間に、これらは『子どもたちが作ったもの』から『大人が作らせたもの』になってしまいます。

それでは意味が無いのです。

 

子どもたちは失敗したときに大きく成長します。

失敗から学び、どう知れば良いのか改善点を話し合い、試行錯誤してやっと成功する。

そういう体験をして初めて達成感の感じられる活動となり、大人が敷いてお膳立てをしたレールの上を歩いておさめた成功など価値がないのです。

 

昨年の年長児も六月の『ピタゴラスイッチ作り』や十月の『お店屋さんごっこ』の頃は失敗や言い争いを繰り返し、その都度話し合いを行って進めてきましたが、

三学期の『幼稚園作り』では自然と手分けして作業を進め、大人が唸るほどのこだわりが散りばめられた素敵なジオラマを作ってくれました。

 

この先の園生活で大きな成長を遂げるであろう彼らが六月の時点で一生懸命作った作品と考えると、あちこちに苦労が垣間見える冷蔵庫もとても魅力的に感じられますよね。

恥ずかしい作品なのではなく、これが成長過程にある彼らのリアルな作品なのだから、我々はこれからも子どもたちの作品を園日記で紹介していきたいと思います。