7月13日(火) 新戦術。
蒸し暑い午前中から一転、昼過ぎからは雷雨に怯えた火曜日。
蒸し暑さを吹き飛ばすかのように、年少すみれ組さんはタコの形の風鈴を作りました。
風が吹くと鳴る鈴の音色がとても涼しげで、これからの季節に良いですね。
年少たんぽぽ組さんは、運動会の門作りを行いました。
輪郭と髪型を真似て作った台紙に、眉毛、目、鼻、口などのパーツを糊付けしましたよ。
特徴をよく捉えたパーツが用意されていたので、不思議とみんな顔が似ていましたよ。
鏡で自分の顔を観察しながらパーツを糊付けする作業も、いい経験となったようです。
出来上がりが楽しみですね。
年長まつ組さんは、園庭で『賢くボールを運ぶゲーム』を行っていました。
運動会で年長児が行う『賢く遊ぶ系ゲーム』は、上田名幼稚園らしく頭を使ったチームが勝てる種目です。
毎年、運動会当日に到るまでの過程が興味深く、チームで沢山話し合いをしながら攻略法を考えていく様子を毎年この園日記でも沢山紹介しています。
さて、今日の賢くボールを運ぶゲーム。
なかなか勝てない緑チームには今日は秘策があったようで。
いつも以上に熱のこもった話し合いの後に、その秘策が披露されました。
秘策は、『板を二つ並べて沢山の玉を一度に運ぶ作戦』
確かに、一枚の板よりも二枚を重ねた方がより多くの玉を一度に運べます。
玉は全部で100個なので、一度に半分くらいを運べるとその後の展開が楽になるのです。
理にかなったいい作戦なので、勝機が来たのかと眺めていたら・・・。
板を二枚並べたものは三人では持てず・・・。
慌てて助けを呼んで、四人体制でやっと運びましたが・・・?
箱に入れる時に、板の真ん中からボロボロと玉がこぼれ落ちてしまいました・・・。
緑チーム、非常に惜しかったですね。
まだまだ運動会当日までは時間があるので、沢山対策を考えて試行錯誤していって欲しいですね。
お手紙が届いたから。
毎年一学期末に行っている、一年生のつどい。
昨年度の卒園児、今の一年生が久しぶりに幼稚園に遊びに来て、近況報告をしたりゲームをして遊ぶイベントです。
コロナウイルスの影響が色濃く残る毎日を過ごしているため、今年の一年生はこの行事が無事に行われるのかどうか心配していたようで・・・。
7月になって招待状のハガキを投函したら、早速反響が。
とても嬉しかったようで、フライングして幼稚園に遊びに来ちゃいました。
久しぶりに幼稚園に来る日を楽しみにしてくれているようですね。
私たちも20日にみんなに会えるのを楽しみにしています。
来週14日(水)は幼稚園説明会。
この園日記をご覧の皆様は、上田名幼稚園にどういった印象をお持ちでしょうか?
自由でノビノビしている。野菜作りやクッキングなどの食育に力を入れている。遊んでばかり。園舎が古い。
こんなところでしょうか。
『すこやかに いつもあかるくのびのびと じぶんのちからでやりとげよう』という園是の幼稚園ですから、当然のことながら子どもたちは自由にノビノビと園生活を過ごしております。
この園日記に掲載している写真からも、子どもらしい自然な笑顔の多さを皆様感じられていると思います。
食育に力を入れているのもそう。
広大な畑を所有しており、季節の野菜やお米などを自分たちの手で育て、収穫物を調理して食べています。
種まきと収穫しか行わない園も多いようですが、私たちは野菜作りのすべての工程を自分たちの手で行います。
どんな作物でも、種まきから収穫までには様々なドラマがあります。
水が少なければ枯れてくる。
日当たりが悪ければ元気がなくなる。
晴れた日には沢山の虫が寄ってくるし、梅雨時には雑草もよく伸びる。
嵐の日には倒れることもあり、実がつく頃には鳥が寄ってくる。
そんな小さな変化を日々観察し、自分たちで対策を考える経験をしているからこそ、『野菜を育てることの大変さや楽しさを学ぶ』という意味のある活動になるのだと思います。
遊んでばかり。
これには少々意見が。
遊び中心の園ではありますが、ただただ遊んでいるわけではありません。
集団遊びなどの遊びには必ずルールが存在し、そこに頭を使う要素を取り入れる事により、考える力を身につけられるよう意図しております。
こちらは、年長児が毎年盛んに遊んでいるドロケイボールバージョンの様子。
従来のドロケイに、『泥棒チームはボールを蹴り出せれば勝ち』というルールを足した、新ゲームです。
この要素を加えたことで、警察チームは「今は陣地を守るべきか、中立地にあるボールを守るべきか」を考え、泥棒チームは「牢屋に捕らえられている仲間を助けるのに人員を割くか、一気にボールを蹴りに行くか」を考えるようになりました。
状況は刻々と変化するため、その時々の状況に応じた対応や戦略が必要になるこのゲームは、子どもたちの『考える力』を育むために一役買っています。
こちらは毎年行っているごっこ遊びの様子。今年度は魚屋さんを作りました。
『ごっこ遊び』と名がつくくらいなので遊びの延長としての活動ではありますが、どんなお店にするか、それには何が必要か、などはすべて子どもたちが自分たちで考えて話し合うことによって進めていきます。
自分で考えて行動する習慣は小学校進学に向けて必要ではありますが、すぐに身につくものでもありません。
普段からたくさん考え、意見を交し合う活動を数多く行っているからこそ身につくのです。
ちなみに、他園の保護者から「上田名は字が書けない」などと言われることもあったそうですが、そんなわけはなく。
ワークブックを用いての文字指導を行わないだけで、保護者との招待状の交換などの文通を頻繁に行うことで、自然と文字に親しみ学べているのです。
7月14日に行う幼稚園説明会では、上田名幼稚園の教育方針について、より詳しく、園生活の写真をまとめたスライドを用いて説明したいと思います。
事前登録などは必要ありませんので、お気軽にお越しください。
最後に。
ここでは伝えておりませんでしたが、古い園舎は一学期終了後から改修工事に入ります。
新園舎は二月に完成予定です。
7月8日(木) 子どもたちの作品で飾りつける運動会。
今日も梅雨空。
雨の日が続くと、気が滅入ります。
今年もこの季節がやってまいりました。
運動会当日にトラックの上に飾られる、クラスカラーの手型と足型です。
開園以来45年続いているこの活動。
一年の成長の証である手型と足型で彩られたトラックを、子どもたちが躍動する姿は感動的ですよ。
今日も雨なので、朝から園庭では遊べませんでした。
年中ばら組さんの朝は、コンサートから。
新聞広告を丸めて作った管楽器を手に、今年度四月から触れてきた様々な曲を演奏し、歌ってくれました。
ばら組さんはみんな『虹』が大のお気に入り。
とても素敵な演奏と歌声に、朝から心が温まりました。
最近管楽器に興味を持っている子が発案して自然と始まった、今日のコンサート遊び。
日頃からたくさんの歌に触れ、頻繁に楽器遊びを行ってきたことで、音楽に親しむ気持ちが育まれてきたようですね。
梅雨明けが待ち遠しいのか、年少さんの二クラスは夏を先取りした活動を。
たんぽぽ組ではアイスクリーム作り、すみれ組ではひまわり作りをしていましたよ。
アイスクリーム作りは今日はハサミまでだったので、明日糊付けして完成かな?
ジメジメした陽気でも、部屋の壁面が梅雨明けして夏になっていると、心が躍ります。
どちらも部屋に飾られる日が楽しみですね。
ばら組さんは、モンスターの帽子を作り、一昨日作った顔にかぶせていました。
とても可愛い、ばら組モンスターが出来上がりましたよ。
どの作品も特徴をよく捉えていますよね。
こちらは、運動会の入場門、退場門に貼る予定です。
今年は家族参観日が行えなかったので、子どもたちの作品で飾り付けたいと思います。
年長まつ組さんも、運動会の門作り。
自分の顔を作りました。
隣の子と顔を見合わせてパーツを貼る位置を微調整したり、鏡を見て自分の顔をチェックしたりと、年長児らしいこだわりが随所に見られました。
では、突然ですがクイズです。
どれが誰だかわかりますか?
正解は・・・。
こちら。
子どもたちの観察力って素晴らしいですよね。
どの顔もすごく似ていて驚きました。
7月7日(水) キミのヒーローになりたい。
7月7日。今日は七夕。
上田名幼稚園でも七夕まつりを行いましたが、暗くて写真がきれいに撮れなかったので掲載は無しで。
七夕まつり後、年少たんぽぽ組さんは天の川を作っていました。
黒い画用紙にクレパスで絵を描くのも貴重な経験。
白い画用紙に描く時とは色の見え方が異なるのが面白かったようで、みんな集中して描いていましたよ。
年長まつ組さんは、チームに分かれて会議中。
ドロケイのチーム戦略を話し合っているようです。
先週まで一ヵ月行っていたお店屋さんごっこで沢山話し合いを重ねた効果が早速出始め、質の高い議論が行えるようになってきました。
「僕ともう一人でおとりになろう。僕たちが警察を引き付けるから、あとはよろしく。」なんて男気たっぷりな意見も出るようになり、集団としての意識の高まりを感じました。
そんなまつ組さん恒例、担任お手製絵本の最新作は『ぼくは きみの ひーろーに なりたい』です。
大きな活動の度にクラスの期待感を高めるために読んできた手作り絵本。
『10ぴきの おたまじゃくし』、『まつとくんと まつりちゃんの おみせやさん』に続く第三弾である『ぼくは きみの ひーろーに なりたい』は、友情をテーマにした作品です。
いつもボクのヒーローであるキミ。
悲しいときにはいつも助けてくれるキミの存在が、ボクに沢山勇気をくれていた。
ある日、キミが悲しそうにしていた。
ボクは「キミを助けたい。キミのヒーローになりたい」と思った。
勇気を振り絞って「ボクも たよってね」と声をかけてみたら、キミは少し元気になった。ボクも少し強くなれた気がした。
悲しくなったときには勇気を出して、手を握り合って助けよう!!
という心温まるストーリー。
今日はこの絵本を読んだ後に、『こんな僕も君のヒーローになりたいのさ』という歌詞がある運動会の使用曲を初めて聴きました。
プレーヤーの前に集まり、歌詞を聞き逃さないように集中して曲を聴く彼らの姿に、意識の高さを感じました。
その後は、ホールへ移動して早速踊ってみましたよ。
手作り絵本によって格好いいヒーローへの憧れの意識を持ったようで、今日の踊りは初日とは思えないほどにキレキレでした。
絵本の巻末に描かれたこちらのヒーローポーズは、今後年長さんだけでなく園全体で決めポーズとして流行する事と思います。
そのうち、お家でも見せてくれるかもしれませんね。
『10ぴきの おたまじゃくし』で努力の大切さを学び、『まつとくんと まつりちゃんの おみせやさん』で力を合わせることの楽しさ、大切さを学んだまつ組さん。
10月、運動会を迎える頃には、一人一人がみんなのヒーローへと成長してくれることと思います。
この絵本のように手を取り合って、また素敵な思い出を作ろうね。