11月8日(月) サツマイモ掘り。
朝出勤したら、新園舎の床にコンクリートが入っていて驚いた月曜日。
雨が止んだので、全園児でサツマイモ掘りに行ってきました。
サツマイモのツルをある程度残しておくのが上田名幼稚園の芋掘りのスタイル。
全てのツルを直前に取り除いた方が掘りやすいとは当然わかっていますが、六月に苗を植えてから度々様子を見に行き、ツルの枯れ具合を観察して収穫のタイミングを探ってきた彼らにとっては、ツルが残っていないサツマイモ畑は不自然なものなのです。
大人の利便性を優先することで子どもたちの自然な発想をないがしろにしない為に、敢えてツルを残しているのです。
学年の垣根を越えて力を合わせ、「うんとこしょ!どっこいしょ!! それでもお芋は掘れません・・・。」と『おおきなかぶ』の真似をしながらツルを引っ張る姿が見られるのも、このスタイルで芋掘りを行う副産物。
ツルをどかした後も力を合わせて土を掘り進め、その先にサツマイモを見つけると年長児が年少児に「ここにお芋あるよ」とそっと教えてあげている様子が微笑ましかったです。
今年は沢山収穫できたので、全園児にお土産があります。
「スイートポテトがいい」「ボク、焼き芋」とみんなよく話していたので、お家でも召し上がってください。
芋掘りの後は、みんなお待ちかねの蒸かし芋タイム。
今年のさつまいもはとても甘かったので、みんな大喜びで口に運んでいましたよ。
金曜日は秋の収穫祭。
みんなが掘ったサツマイモを使って美味しい豚汁を作るから楽しみにしていてね。
これだけでは終わらないのが、上田名幼稚園サツマイモ掘りの一日。
「絵に残したくなるくらい心が動いた時に描いてこそ、ダイナミックないい絵が描けるのだ」という事で、全クラスサツマイモの絵を描きました。
自分たちで掘ったサツマイモをよく観察して。
一般的に、ポジティブな印象を抱いたことに関しては暖色で大きく描き、ネガティブな印象を持ったことに関しては寒色で小さく描く傾向にあると言われます。
今日年少さんは紫色一色を用いて描いていましたが、楽しい思い出が心に残っているのか皆大きく描いていましたよ。
年長児になると個人持ちの絵の具で描くので、その表現力がとても豊か。
繊細な色彩感覚や豊かな構図に驚かされました。
中にはサツマイモの黄色い断面を描く子もいて。
芋掘りをした記憶よりも蒸かし芋を食べた記憶の方が強く心に残ったのかな?
それも、とても素敵な発想だと思いました。
今日一番の驚きは年中児のこの作品。
赤一色や紫色一色で塗りつぶすわけではなく、筆をこまめに動かして微妙な色の違いを表現していました。
出来上がった作品。
実際のサツマイモの写真と並べると、その素晴らしさが伝わりますね。
購入したサツマイモを机の上に置き、嫌々描かせた絵ではこのような表現はできないでしょう。
自分たちでサツマイモをこの日まで育て、収穫の時がすぐそこにあるという期待感。
苦労しながらも一生懸命土を掘り進めた事で沢山収穫できたサツマイモ掘り。
直後に食べた、ホカホカでとても甘い、最高に美味しい蒸かし芋。
意味があるのはその体験自体ではなく一連の体験に感動が伴っているかどうかであり、心が動かされる体験を数多く経験することでこれほど魅力的な作品を描けるようになるのです。
今日は、とてもいい一日になりました。